「琴線に触れる」という言葉は、素晴らしい何かに出会った時に感じる感動や感激を表す表現です。
このフレーズは感動的な瞬間を伝えるのによく使われますが、正しい使い方に自信がない人も多いかもしれません。
この記事では、「琴線に触れる」の詳しい意味とその使い方を例を交えてわかりやすく説明します。
「琴線に触れる」とは感動を呼び起こす瞬間
「琴線に触れる」は、感動しやすい状態を心の琴の弦に例えて表した言葉で、素晴らしい体験に遭遇し深い感動を覚えることを意味します。
このフレーズの読み方は「きんせんにふれる」です。
この表現は、古代中国の逸話に由来します。
周の時代に、一人の琴の名手が親友のために演奏した際、その音色によって友人が名手の心情を理解し、深く感動したと言われています。
この物語が由来となり、心が深く動かされる様子を表す言葉として使われるようになりました。
「琴線に触れる」は、特に心に残る感動的な体験を指すことが多いです。
「琴線に触れる」という表現の正しい使い方と例文での解説
「琴線に触れる」は、感動する瞬間を表す言葉です。
誤用すると誤解や不適切な印象を与えかねないため、正しい使用方法を例文を通して学びましょう。
例文①
A子
「彼女の歌声が聴衆の心に響き、涙を誘うこともしばしばです。」
例文②
B男
「この映画は、その心を打つストーリーで多くの人々を感動させました。」
例文③
C子
「恩師の言葉は私の心に深く響き、今もその言葉を忘れることができません。」
例文④
D子
「留学中に見た景色が心に残り、深い感動を覚えました。」
【「琴線に触れる」の使用時の注意点】
「琴線に触れる」という言葉は、感動や共感を表す際に用いますが、怒りや悲しみといったネガティブな感情を伝えるのには向いていません。
感動を表す「琴線に触れる」と同じ意味のフレーズ4選
「琴線に触れる」と同じような意味を持つ表現が4つあります。
これらを知ることで、さまざまな状況や相手に応じて適切に言葉を選ぶことができ、コミュニケーションがより効果的になります。
1. 感銘を受ける
2. 胸を打つ
3. 心が震える
4. 心に響く
1. 「感銘を受ける」の意味:
深く印象に残り、忘れがたい感動を覚えること。
引用元:goo辞書
例:実際にその名画を見たとき、私は深い感銘を受けました。
2. 「胸を打つ」の意味:
強烈な感動を与え、心を動かすこと。
引用元:goo辞書
例:その少年の勇気ある行動は多くの人々の胸を打ちました。
3. 「心が震える」の意味:
大きな感動や衝撃を体験すること。
引用元:goo辞書
例:彼の情熱的な演技に心が震えるほど感動しました。
4. 「心に響く」の意味:
感動が深く、長く心に残ること。
引用元:goo辞書
例:この監督の作品はいつも私の心に響きます。
「琴線に触れる」と「逆鱗に触れる」の意味の違い
「琴線に触れる」と「逆鱗に触れる」は似たような響きを持っていますが、その意味は全く異なります。
「琴線に触れる」とは、素晴らしい何かに触れて感じる深い感動を表す言葉です。
対照的に、「逆鱗に触れる」は目上の人や上位者を激しく怒らせることを指します。
これらの表現は、音の響きは似ているものの、一方が感動を、もう一方が怒りを示すという、全く異なる内容を持つものです。
「琴線に触れる」の英語表現は “touch the heartstrings”
日本語の「琴線に触れる」は英語で “touch the heartstrings” と表現されます。
“touch the heartstrings” の定義:
– 琴線に触れる
出典:Weblio英和辞典・和英辞典
この英語の表現は、感動的な瞬間や感情を描写する際に用いられることがあります。
「琴線に触れる」の対義語は「気に障る」
「琴線に触れる」の対義語として「気に障る」が挙げられます。
「気に障る」の定義:
– 不快感を与える、感情を傷つける
引用元:goo辞書
この表現は、以下のような状況で使われることがあります:
– 不快な感情を引き起こす
– 感情を害する
たとえば、窓口での応対が非常に気に障ったという場合がこれに該当します。
「琴線に触れる」と「気に障る」は、それぞれ感動と不快という異なる感情を表現する言葉です。